2004年08月25日

季節は移ろいでゆくのです。(またも読書ノート)

不思議なもので、最近明るい色の服やサンダルに罪悪感めいたものを感じるようになってきた。
冷房の効いた部屋で毎日のんべんだらりと過ごしてるあたしみたいな生き物にも四季の変化は訪れるんだなぁと実感した今日この頃。
黒いプリーツスカート、紫のバッグ、茶色の帽子、ベージュのブーツ…そんなものがぴったりくる気分(実際そのうちそんな格好でうろつくよ)。でもそれで外に出たら暑いのは分かり切っているのでまだまだ冷房の部屋で伸び続けますが、あくまでも気分だけは秋めいてきました。


今日は村上春樹の『スプートニクの恋人』の残りを読み終わったあと、よしもとばななの『王国その1』、『王国その2』、久世光彦の『渚にて』、角田光代の『エコノミカルパレス』を読んだ。

…なんだか読書ノートじみてきたなぁ。

ちなみに今WOWOWでフジロックを見てて、東京事変が出てくるのを今か今かと待っているところ。ほんとにのんべんだらりと、それでいていい生活してますよ。

自己満足読書ノート(今日は無駄に長いぞ)でも読んでやろうと言う方は続けてどうぞ!

そしてランキングもよろしく(ちゃっかり)


☆読書ノート(健忘防止プロジェクト)

『スプートニクの恋人』
世界の「あっち側」と「こっち側」という観点は、「まいった」(一般的に「病む」とも言うけどそんなに特別なことではないと思っているのであえて「まいる」とよしもとばなな流に表現したい)ことがある人なら分かるかもしれないなぁ、と思った。わたしはそれを「トンネル」と言ったりもするのだけど。実際存在そのものが消えるわけじゃなくて、精神的なものの比喩だと考えてみる。精神的に元の状態じゃなくなっているというのは、肉体的には確かにその場にいたとしても程度によっては「その人」は存在しないことと同義にもなりうるのでは。
わたしには、すみれが消えて最後にまた現れたことは一度自分が自分でなくなるほど完全に崩壊させて、再構築したことの比喩のように思えました。比喩とかそんな安っぽい次元では語り尽くせないものがあるのは承知の上だけれども。いきなり消えていきなり現れる、もし現実ならそりゃあ納得いかない。けど、説明をつけるとしたらこんな見解でいかがかしられいこちゃま?

『渚にて』
わたしは「無人島」とかそーいうシチュエーションに大変ワクワクするのである。
「そーいう」というものの正体が、最近やっとわかってきた。一言でばっさり言ってしまうと、「おままごと」感覚がいまだにものすごく好きなのだと思う。小さくて完成された世界。その小さな無人島の中で、洞窟があって、果物があって、狩りをして、沐浴できる湖だとか滝だとかがあったり、塩もこしょうも精製できて、ついには石油まで出てしまう。そういう小さな完成された世界が大好きです。秘密基地だとか、ミニチュアランドだとか、小さな商店街とか、今急には思いつかないけど、頻繁にわたしをワクワクさせるものに共通していることはそういったもののような気がします。思えばディズニーランドだってあの完成された世界観があるから好きなんだし。(これは多くの人に共通するものだろうけど)あとは、狭い研究室にお昼ごはんと飲み物を持ち込んで今日一日ここで事足りると思っている時や、夏の暑い日に冷たい飲み物と本とお菓子を用意して一日家に籠もると決めた日、そんなものにも似てるような気がする。
小説から話がそれました。
この小説、決して平和な小説ではない。漂流してサバイバルを余儀なくされた年端もいかない少年少女の姿を通して人間の本質を書こうとしているような努力が見てとれる。生死、性欲、家族、希望、そんなもの。まぁそれがストレートに表面に出過ぎててあたしは生意気にも冷めるなぁと思ったのだけど。その冷める感を差し引いてもワクワクするので同じ感性を持った人にはオススメできます。

『王国』
素敵に植物的(そのまんま)な物語。登場人物がみんなどこか浮世離れしていて魅力的。ふわふわと幸せな気分になれる作品。単純な日常も視点を変えれば悪くないということを再確認させてくれた。
この作品に限らず、よしもとばななの小説で好きなところは、自分がおぼろげながら日々感じているものごと全体(大きな意味で「世界」とか「真理」と言ってもいいかもしれない)に対するとても曖昧で繊細なことを的確かつ素敵な言葉で綴っていること。自分の言いたいことはそうだ!!と深く共感できる。自分の言葉で言うなら、鳥瞰図的に世界を見る、と前に書いたことがあるかもしれないけど、そんな感じの感覚。
『ハゴロモ』、『デッドエンドの思い出』でも感じたのだけど、このあたりで彼女になにかあったのかなぁ?あたしの言っているところの、再構築めいたものがあったような気がしてならない。再構築する過程で彼女なりの「真理」「視点」を見つけたのかもしれないなぁ、と自分に重ね合わせてみたりして。
とはいえ、わたしはまだまだ欠片をつかんだにすぎないのだろうけど。

よしもとばなな公式サイト


勢いよく書いたらすっきりしたけど疲れた…
エコノミカルパレスについてはまた機会があれば書きたいです。

推敲する気力もないので今日はこのまま書きっぱなしで投げます。変でも気になさらぬよう!


posted by けいこ at 21:32| 東京 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 読書ノート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
スプートニクの感想ダンケシェーン!

>わたしには、すみれが消えて最後にまた現れたことは一度自分が自分でなくなるほど完全に崩壊させて、再構築したことの比喩のように思えました。

こう解釈すれば何となくラストの意味が分かったような。
でもやっぱ春樹ワールドはおいらにはムズイずらぁ!

あ、お礼にハロークッピーあげるね☆
Posted by れいちぇる at 2004年08月26日 00:26
ビッテシェーン。稚拙でありがちな解釈でお恥ずかしいわ。むしろ解釈なんてしないほうが素敵なのかもね。深い。
クッピ−絶対よ!約束よっ(笑)
Posted by けいこ at 2004年08月26日 01:28
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